レシピ
レシピ
2020年10月04日 07時29分
漁師さん直送市場の通販を利用して、
和歌山県のはまかぜ通信さんから送って頂いた鮮魚セットの中に、銀色に輝くイボダイがありました。
イボダイは、「タイ」という名が付いていますがスズキ目イボダイ科の魚で、新鮮なほど粘液に覆われている魚です。
バターが溶けたように見えることから英名ではバターフィッシュとも言われています。
イボダイは、小ぶりな大きさでも脂があるため身がしっとりとしており、柔らかく甘味のある味は万人が好む美味しさです。
新鮮なイボダイで作るお刺身はとても美味しく、また、水分が多いため塩焼きや煮つけなど過熱料理にしても絶品です。
徳島県ではお祭りの魚として珍重され、丸のまま酢で締めたイボダイの姿寿司「ぼうぜ寿司(ぼーぜ寿司)」はお祭りのごちそうとなっています。
新鮮なイボダイのお刺身は、しっとりと柔らかな食感に、くせのない上品な甘味があり、絶品です。
また、皮を引かずに皮目を軽く火で炙り、冷水にとって作る炙りの刺身も美味しいです。
身の上品な甘味に、焼き目のついた香ばしい皮の風味が絡みます。
<作り方>
①イボダイを三枚おろしにして皮は引かずそのままにします。中骨をピンセットで抜き取ります。
②身に串を打ちます。あれば鉄串、なければ焦げても構わない菜箸などを代用します。持ち上げた時に身がなるべく平らになるよう串を扇状に打ちます。
③身がすっぽりと入る大きさの器に氷水を用意しておきます。
④強火の炎の先に皮を直接触れさせて、皮目に焦げ目がつくようにまんべんなく焼きます。串の持ち手は布巾などで覆い、火傷をしないように注意してください。
⑤皮に焼き目がついたら③の氷水にさっとくぐらせて身を締めます。
⑥水気をふき取り、好みの大きさにそぎ切りにして完成です。
イボダイは身が分厚くはないため、焼き過ぎないように気を付けてください。
徳島県のボウゼ姿寿司が有名なように、酢で締めたイボダイのしっとりとした身は食感もよく美味しいです。
<作り方>
①3枚卸にしたイボダイの両面に塩を多めに付け、ラップをして冷蔵庫で1時間寝かせます。
②イボダイの塩を水で洗い流し、キッチンペーパーなどで水分をしっかりとふき取ります。
③だし昆布を浸した酢に、イボダイの全体が浸かるように浸します。
④お好みで20分~1時間ほど漬け、漬け終わったイボダイの中骨と皮を引いて好みの大きさに切ると完成です。
イボダイはしっとりとした白身なので、塩焼きにしても身はふんわりと柔らかく、脂の甘味をより感じることができます。
塩を振ってしばらく置いてから焼くことで、甘味を十分に引き出すことができます。
イボダイの煮付けも美味しいです。
臭みがほとんどないイボダイ。ほんのりとしたイボダイの甘味を味わえるように、味付けはあまり濃くなくても大丈夫です。
<作り方>
①顔は切り落とさずに、ウロコや内臓を取ります。
②煮る前に表面のぬめりを塩でこすり落とし、水で洗いキッチンペーパーで水気を拭きます。
③お皿に盛りつける時と同じようにイボダイの顔が左、おなかが下、になるようにまな板の上に置き、皮目に十の字の飾り包丁を入れます。
④鍋に火をつけ、水大さじ5、酒大さじ5、しょうゆ大さじ2、砂糖大さじ2、みりん大さじ1と薄切りにしたショウガ(なければチューブのすりおろしショウガでも〇)を入れて煮立てます。
⑤煮立ちましたら、イボダイをお皿に盛りつける時に上になる側を表にして、鍋に入れます。
⑥煮汁をイボダイの上から何度もかけて8分ほど煮て完成です。
クセがなく上品な味わいのイボダイは、その他にもムニエル、天ぷらなどの揚げ物、カルパッチョにも向いており、美味しく頂けます。