豆知識
豆知識
漁師さん直送市場の通販では、漁師さんがズワイガニのオス(松葉ガニ・加能ガニ)、ズワイガニのメス(セコガニ、コウバコガニ)を販売されています。
日本人はカニが大好きです。赤い殻をむくと出てくる、しっとりとした甘い身は最高です。殻をむく大変さもなんのその。その手間さえも楽しい時間に変え、食卓を一気に豪華なものにしてくれるのがカニです。
決して安くはない特別なカニを、思い切って購入し堪能しよう!大事なあの方に贈ろう!と思った時。最近ではネットで検索して買うことが多いのではないでしょうか。
「カニ 通販」で検索してみると、「活けガニ」「生ガニ」「冷凍ガニ」「チルド(冷蔵)カニ」「浜茹でガニ」「ボイルガニ(茹でガニ)」などいろいろ出てきます。
一体どの状態のカニが一番美味しいのか。それぞれどんな特徴があるのか。
せっかく買うカニが美味しくなかったら。喜んでほしいと思って贈ったカニが残念な味だったら。そんなカニの失敗を避けるために参考になればと思い、それぞれの特徴やメリット、デメリットについてまとめてみました。
活けガニとは、生きている状態のカニのことです。
生きた状態で発送されたカニは、発送後2日程度であればクール便状態で生きていることが多いです。もちろん、生き物であるため100%必ず活きているという保証は出来ませんが、「活けガニ」と表示されたカニを注文した場合、生きている状態で届くことが多いです。
1、活けガニでなければ味わえない、新鮮なカニ身の甘みと食感がある。
2、冷凍ガニや茹でているカニでは食べられない、「カニのお刺身」「カニのしゃぶしゃぶ」「焼きガニ」などにも調理ができ味わえる。
3、生きているカニを見ることで、子どもも大人も嬉しい驚きと、命のありがたさを感じられる。
4、茹でる時は、塩加減や茹で方に注意しないといけないが、家庭でゆでる時は1、2杯ずつ少量で茹でることができ、大きさに合わせて茹で時間を調整できたり、またアク取りも丁寧にできるので、味が濁りにくい。
一般的に売られている「冷凍ガニ」「茹でガニ」は、余程気を付けて丁寧に扱っている業者以外は、カニの多少の大小に関わらず大量に大釜で一緒に茹でられているため、アク取りは十分にできず、茹ですぎのカニも出てくる可能性があります。
1、茹でる際は、茹で方や塩加減でカニの美味しさが変わるので、慎重にしなければならない。
2、長く生きるほどカニは体力を消耗していくので、活きのままでは保存に向かない。すぐに食べない場合は茹でて冷凍が良い。
3、扱う業者によっては長期間の水槽生活でカニの身がやせていく。
業者によっては、生きたカニにエサを与えず大水槽で長期で生かして、生きた状態で出荷しています。エサもなく、汚れた大水槽に長期間入れられると、カニの身がやせていきます。あまり長く水槽に入れず、カニの出荷の回転が速く、丁寧にカニの管理をしている業者を選びましょう。
丁寧に管理された活けガニは、冷凍ガニや茹でガニとは違い、活けガニならではの新鮮な美味しさがあり、やはり別格の味わいです。また、カニのお刺身など活けならではの食べ方ができるのも大きな魅力です。
*カニのお刺身の食あたりリスクについて
魚などどんなお刺身でも食あたりのリスクは必ず伴います。カニだから特別生じるというものではありません。
「活けガニ」の生きていたカニを早期に調理すれば、食あたりのリスクは低くなります。しかし、次の項目で紹介します「生カニ」は刺し身として推奨されていません。お刺身で食あたりを避けたいなら、必ず活けガニで食べましょう。
・塩ゆで
・焼きガニ
焼きガニは、すでに茹でられたカニで作るのとは別格の味わいです。バーベキューなどにも最適です。せっかくの活けガニなので、焼きすぎないように半生ぐらいのイメージで焼きましょう。
・蒸しガニ
蒸しガニは、活けガニだからこそできる調理法です。蒸し料理は素材の旨味をそのまま封印、凝縮する調理法ですので、ご家庭に大きな蒸し器がありましたら是非挑戦してみてください。
・カニしゃぶ
沸騰したお鍋に生のカニを軽くシャブシャブし、ポン酢などお好みのタレで頂きます。活けガニならではの料理法です。
「生ガニ」と呼ばれるものには、2つのタイプが混在しているのが現状です。
タイプ① 熱処理されず、一旦冷凍したものを解凍した生の状態のカニ
タイプ② 冷凍も熱処理もしていない水揚げされたままの生きていないカニ
タイプ①の生ガニは、水揚げ後(もしくは大水槽に入れられた後)、茹でずに冷凍され、それを生状態に解凍したカニです。
タイプ②の生ガニは、カニに対して冷凍も熱処理もしていない、生の状態ですが生きていないカニです。
1、タイプ①・②共に、茹でられていないので、「カニしゃぶ」た「焼きガニ」にも調理が可能です。
冷凍ガニと違って茹でられていない分、カニしゃぶも焼きガニも断然美味しく頂けます。
1、鮮度が活けガニより落ちているため、お刺身で食べることはできない。
2、カニしゃぶも活けガニよりはしっかりと熱を通さなければならない。
生ガニがタイプ①のものか、タイプ②のものかは、お店の情報をよく見て確認しましょう。
旬の時期に水揚げされたカニを、職人さんたちが茹で上げ、直後に急速冷凍したものが冷凍ガニです。
1、プロの職人さんが絶妙な塩加減、茹で時間で茹であげてくれている。
2、解凍したらそのまま何も調理せずに食べられる。
1、急いで解凍すると味が落ちてしまうため、解凍は冷蔵庫の中で時間をかけてゆっくりとしなければならず、すぐに食べることができない。
2、漁獲・調理されてから何年経ったカニなのか分かりにくい。
急速冷凍されたカニの賞味期限は一般的に3年と言われていますが、1年以上経つと味が落ちてくる、というプロの方の意見もあります。
3、冷凍ガニは、海外のカニが多い。
例えば、冷凍のズワイガニの産地は、カナダやロシア、オホーツク、アラスカなどが多く、日本の工場で加工され「国内産」とされています。越前ガニなど日本のブランドのズワイガニと比べると、身に甘みがなかったり、水揚げから加工までに時間がかかり、身がやせていることもあります。
また、外国船の船上でそのまま茹でられ、冷凍された冷凍ガニも多いですが、大量のカニを大小に関係なく茹で上げるので、塩加減が均一でなかったり、茹ですぎというカニも出てくることがあります。
チルドガニとは、茹でた後、冷凍せずに冷蔵の状態のままのカニのことです。冷凍よりは獲れたて・茹でたてということです。
1、届いてから解凍することなくすぐに食べられる。
2、冷凍ガニより、茹でたてならではのみずみずしさがあり、チルドのほうがカニ味噌も美味しい。
1、すぐに食べきらないと味が落ちてくる。
2、配送が遅れたり、不在で受け取りれないトラブルがあると味が落ちてしまう。
チルド配送は、凍らないギリギリの温度で発送するため、配達の素早さが重要になります。万が一、チルド配送が遅れてしまい、温度管理が正しく行わなければ、カニの鮮度も味も落ちてしまいます。
浜茹でガニとは、水揚げされたばかりのカニを、漁港にある釜や、漁港近くの加工場などで即時茹で上げられたカニのことです。
またボイルガニ(茹でガニ)は、船上か、加工場か、どこかで茹でられた冷凍されていないカニのことです。
「浜茹でガニ」と「ボイルガニ(茹でガニ)」は買い手も混同しがちであり、売り手もわざと混同してくる場合があるので注意が必要です。
「ボイルガニ」と呼ばれるものには輸入ガニが多いです。輸入ガニは2つに大別され、一つは船上で茹でて冷凍ガニになるもの、もう一つが港に到着してから茹でてボイルガニ(茹でガニ)となるものです。
1、地元の水・地元の塩を用いての調理
正式な浜茹でガニは、水揚げされた場所の海水や地元の綺麗な水を使用して茹でられることが多いです。
2、獲れたてれのカニを即茹であげ、即日発送していて新鮮。
1、冷凍したものを解凍して「浜茹でガニ」として売っているものもある。
浜茹でガニは本来「獲れたてをすぐに浜で茹で、そのまま即日発送」という概念ですが、ネットショップの世界では、数ヶ月前、場合によっては1年以上前に茹でられたものを急速冷凍して保存しておき、それを解凍して販売していることもあるそうです。
現代の進んだ冷凍技術にかかれば、たとえ冷凍物でも多少は美味しくいただくことは可能です。しかし、本来の「浜茹でガニ」が食べたい場合は、浜茹でされたものを即日クール便などで発送してくれる業者を選びましょう。
活けガニ・生ガニ・冷凍ガニ・チルドガニ・浜茹でガニ・ボイルガニと、それぞれの特徴をまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか。
「結局どれが一番美味しいの?」
という質問に対して。味だけを考えれば、個人的には、活けガニの1強だと思います。
「茹でガニ」への調理ははもちろん、「カニのお刺身」「焼きガニ」「カニしゃぶ」と様々な調理ができ、新鮮なカニを堪能できることは魅力です。
しかし「活けガニを注文しよう!」と思っていも、もし長期間生け簀で飼われて身がやせている活けガニだったら・・・と心配になりますよね。
そこで漁師さん直送市場(https://umai.fish/)の「石川県漁協の西海支所」さん、「兵庫県柴山港 松栄丸さん」の活けガニはおススメです。