三崎漁協
漁師さんからのメッセージ
私たち三崎漁協は愛媛県の最西に位置する日本で1番細くて長い佐田岬半島の突端にございます。
漁は、一本釣り漁・素潜り漁の海士(あまし)が主体となっております。また、魚種によっては漁期を設けて資源保護にも積極的に取り組んでおります。
鮮度の良い三崎魚介類を多くの方に召し上がって頂きたい思いで漁師・漁協職員ともに日々頑張っております。
三崎漁業協同組合 代表理事
産地紹介
瀬戸内海と太平洋の豊かな海流が混ざり合う豊予海峡は、餌が豊富で潮流が速く、タイをはじめ、ブリ、アジ、サバなどの一大宝庫をなしています。起伏に富んだ海底は魚にとって絶好のすみかである上に、「瀬」と呼ばれる釣りのポイントも多数あり、絶好の漁場となっています。
豊予海峡で捕れるアジ、サバは、この瀬に稚魚のときから棲みつき回遊しているといわれています。餌に恵まれ、急潮にもまれた魚は身が締まり、程よく太って脂がのっています。水温の変化が少ないので、脂の量が年中ほぼ一定しているのも特徴です。
漁法紹介
豊富な海藻を食べ、荒波にもまれたサザエやアワビを素潜りで捕ってくるのは、三崎では「海士(あまし)」と呼ばれる男の仕事です。その伝統は古く、ここ三崎が海士発祥の地ともいわれています。かつてはフンドシひとつで45mも潜る強者もいたとか。
ブリキの水中メガネもオーダーメイドで、町には専門の鍛冶屋さんもいました。現在の海士たちはウエットスーツに身を包み、いでたちこそ少し変わりましたが、水中メガネをヨモギで拭いてくもり止めにするのは今も同じ。腰に下げる磯金(いそがね)も昔ながらの道具です。
素潜りの漁法も昔と何ら変わりません。腰に鉛をつけて30m程度の深さまで潜り、息の続く限り獲物を探して、採りあげます。海底にいられるのはせいぜい2分ほど。海上との間をこきざみに往復しながら、磯笛を吹いて空気を貯えてはまた潜ります。体力の限界へ挑む、身ひとつの漁ですが、それが宝の海を守るために三崎の海士たちが自ら定めた掟です。
またどんなに苦労して拾い上げたものでも、規格に満たない小さなものは海に帰しています。漁の期間は解禁から半年足らず。貝たちの成育を妨げない、これも海士の掟のひとつです。
こだわり
一本釣りの餌はブリやアジ、タイなど漁に応じて活きた餌や疑似餌を使い分けます。同じ漁でも漁場や潮の加減によって使い分けることもあります。この漁場の読みこそが、漁師の「勘」の勝負どころ。潮を読み、風を読み、山を見て、ここぞというポイントに針を落としたら、あとは指先に全神経を集中して、魚と漁師との一対一の真剣勝負。
ひとたび魚が食いついたら一気にたくり上げます。ここで魚にストレスをかけずに一秒でも早く引き上げるのが、魚の旨さを損なわない最大のポイントです。三崎漁師に巧みに釣り上げられた魚たちは、生け簀の中に放たれた後も海の中にいたのと同じように元気に泳ぎます。
季節ごとの水揚
水揚げ魚種の一例となります。天然魚の場合は自然相手のため、どのような魚が漁獲できるかは出漁して水揚げしてみたいと分からないです。記載の魚種がいつも水揚げされるというわけではありませんのでご理解よろしくお願い致します。
春
サザエ、アワビ、マダイ、ハマチ、伊勢海老
夏
アジ、アワビ、サザエ、ウニ、タチウオ、ハマチ、イサキ
秋
紫ウニ、伊勢海老、タチウオ、マダイ、ブリ、アワビ、サザエ
冬
マサバ、マアジ、トラフグ、伊勢海老、ブリ、マダイ