レシピ
レシピ
2019年12月21日 10時32分
黒鯛
魚の王者、真鯛にあやかった「タイ」の名を持つ魚は数多くありますが、黒鯛は10種ほどしかない正真正銘のタイ科、真鯛の仲間です。
西日本ではチヌとも呼ばれ、成長と共に名前が変わる出世魚で縁起物でもあります。
この度は千葉県の不動丸さんがとても大きく新鮮な黒鯛を送ってくださいました。
不動丸さんは、九十九里浜にて漁をされている漁師さんです。
ヒラメなどの新鮮な魚や、伊勢海老、ワタリガニ等を主に漁獲され、魚は鮮度を保つため神経抜きをするなど、鮮度管理にこだわって発送してくださっています。
神経抜きをされて届いた黒鯛は、とても新鮮で、瞳も身体もキラキラしていました。
サイズもとても大きな黒鯛。
お刺身に、カルパッチョに、ムニエルに・・・と一匹で何品ものお料理が頭に浮かび、今から食べることが楽しみです。
黒鯛の身は、透明感のある白身で血合いが赤く美しく、お刺身は真鯛のように綺麗な色合いで歯ごたえがあります。また、熱を通してもあまり硬く締まらないので、塩焼きや煮付け、ムニエルと加熱料理にも向きます。船上で一尾丸ごとお米と炊き込む「チヌ飯」も漁師めしとして有名です。
旬は秋~春 とも、産卵を終えて身が戻ってきた夏とも言われています。
旬の黒鯛は、真鯛にも劣らない味とされ、鍋を割っても食べたいという意味から「鍋割りチヌ(黒鯛の別名)」と称されるほどです。
ただ黒鯛は何でも食べる雑食性なので、水が汚れている場所で獲れる黒鯛は真鯛に比べるとやや磯臭さがあると言う声もあります。しかし、不動丸さんの黒鯛は全く臭みがなく、お刺身にして一口噛んだ瞬間まず感じたことは「甘い!美味しい!」ということでした。
黒鯛のお刺身は、タイ科ならではの歯ごたえと、上品な旨味、そして甘味を強く感じ、とても美味しいです。
お刺身を堪能した後、残った黒鯛のサクやお刺身の切り身は、漬けにするのも美味しいですが、昆布締めにするのもおススメです。翌日も美味しい昆布締めのお刺身が味わえます。
黒鯛の切り身 1柵(もしくはお刺身にした切り身)
だし昆布 10cm×20cmを2枚
酢 50ml
水 50ml
酒 少々
塩 少々
①黒鯛のサクは皮を引き、両面に酒と塩を少々振り、約30分置きます。(切り身は①の過程をとばす)
②酢と水を合わせたところに昆布を浸し、20分ほど置きます。
③①の黒鯛の表面をキッチンペーパーで軽くふき、②の昆布ではさみ、ラップで空気が入らないようにぴったりと包んで冷蔵庫に入れます。
④半日~2日で出来上がりです(切り身は3時間ほどでも美味しくいただけます)。サクは好みの厚さにそぎ切りしてお召し上がりください。
切り身の場合は、1日以上昆布に挟んだままにしますと、切り身が黄ばんで見た目が悪くなるので、1日経ちましたら昆布は外してください。
短い時間の昆布締めですと、普段のお刺身にふんわりと昆布の香りが増したものに。長めに時間を置きますと、黒鯛の身が引き締まり、もっちりとした歯ごたえと、昆布の旨味が増していきます。
また、使用した昆布は、お吸い物の出汁としてもう一度活用することができます。
①黒鯛のサクの皮を引き、薄切りにします。
②①をお皿に並べ、その上に冷水にさらし水を切ったレタス、薄く細切りにした玉ねぎやニンジン、ミニトマトなどを散らします。
③ボールに、オリーブオイル大さじ2、酢大さじ2、にんにくのすりおろし1片分、塩、ブラックペッパー(コショウでも)少々を混ぜ、②の上からかけます。手軽に家にあるサラダ用のドレッシングを使っても美味しいです。
野菜もたくさん取れる豪華なおかずが簡単に完成します。
お魚は、お肉とは違い脂っこくならないので、何日食べても胃にもたれず、また同じ魚で和風に洋風にと、いろいろな料理にアレンジができ味わえるのでありがたいです。
この度は他にも、黒鯛のムニエルも作り、数日にわたって美味しい黒鯛を堪能し、家族5人大人も子供も大満足でした。
漁師さん、ありがとうございます。